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ゲーム『東方project』人気の秘密をシューター視点で検証してみる 

シューターに限らずサブカル愛好家には有名すぎる東方project。今のSTG市場は東方の独占市場と言っても過言ではないし、アニメジャンルとしても一大ジャンルを誇っている。どのくらいかと言えば、最近の音ゲーには必ずと言っていいほどアレンジ曲が入っているくらいのものである。

そんな人気作品である東方の検証は個人的には欠かせないと思うし、人気の秘訣も少しは分かるかもしれない。
というわけで、今回は東方に興味を持ち始めた人の多くが第一作目ということで最初に手にするであろう紅魔郷の体験版を中心に東方の検証をSTG目線で行っていく。



1:難易度選択の重要性

まず注目していただきたいのはゲームを開始すると最初に出てくる難易度選択画面。私はこの難易度選択が地味ながら東方の人気に大きく貢献していると見ている。

第一に、難易度バランスがステップアップできる構造になっていることだ。イージーに始まり、ノーマル→ハード→ルナティックという順で培ったパターンを上位ランクで応用できるため、初心者でも上達の実感が味わえやすい。初心者ならイージーから始めていいし、腕に覚えがあるならいきなりハードでもいい。それぞれの腕前に合わせて段階を選ぶことが出来る。
このステップアップ構造は雷電DXなど一部作品で似たようなものがあるが、ここまで細かく区切られているものはそんなに無い。CAVE移植作も極端に簡単なノービスと極端に難しいアーケードモードのみであるため、正直ステップアップ構造と言われると疑問符が付く。

次に難易度選択がサービスモードの機能ではなくしっかりとした「コース」になっていることである。
一応、アーケード作品にもサービスモードを使えば難易度を弄れるが、正直、素の難しさはあまり変わらないし、ランキングも他の難易度と混在する。そのため、ゲームコンフィグ周りの難易度を弄るのは「インチキ感」が拭えない。
しかし、東方の場合はそれぞれの難易度が独立したゲームとなっているため、サービスモードの難易度変更と違って堂々と難易度を下げたり難易度を混在させずにランキング集計ができたりする。



2:簡単かつ手応えを感じるレベルデザイン

では、実際のプレイフィーリングはどうなのか。それを検証するべく紅魔郷の体験版イージーを改めてやってみた。
自機は初心者向けであろう霊夢のホーミングタイプを選ぶ。

まず一面。最初の敵はほとんど弾を撃ってこず、ホーミング弾でもバカスカ小気味良く倒せるので「撃つ」快感をここでプレイヤーに伝えている。
中ボス・ボス共にルーミアなのだが、ここでSTGの基本であるチョン避けの基本をきっちり身に着付けさせる弾幕を撃ってくる。第二形態の通常弾幕のレーザーは「下手に動かなければ弾はバラけない」という基本のちょうどいいお手本である。

続く二面もまた一撃死する雑魚がワラワラとやってくるが、撃ち返しが多いので迂闊に動けない。中ボスの大妖精は先ほどのルーミア戦で覚えたチョン避けの復習となっている。
ボスのチルノは緩急付けた弾幕を撃ち、切り返し低速と高速の使い分けをプレイヤーに教える。例のアイシクルフォールは安全地帯の典型例を教えているのだろう、きっと。また、最後のパーフェクトフリーズではランダム弾のガチ避けについて少し触れられている。
二面の説明が一番長いが、それだけ本当に良く出来たステージだと思っている。

そして最終面の三面。ここでは雑魚の攻撃も少し激しくなり、これまでの総合力が試されてくる。
中ボス・ボスの紅美鈴は先ほどのパーフェクトフリーズに続くガチ避け弾幕、もとい東方らしいイライラ棒弾幕を繰り出してくる。以降の東方シリーズの戦いに向けたレクチャーとも取れる。

こうして体験版の全面は終了。このように、東方紅魔郷イージーのレベルデザインは文面に表さずともある程度STGの基礎を定着させることができる仕組みになっている。
ちなみに製品版にある四面以降はノーマルまでだと難易度曲線が一気に上がる(逆にハード以降は前半が一番難しい)。三面よりもさらなる総合力と集中力が要され、場合によってはプラクティスによる練習も要されてくるので本格的なSTGチックな攻略になってくる。



3:世界観の重要性

東方で世界観などといえば二次創作が思い付くが、STG的にも欠かせない存在であることは以前の東方層の検証で述べた。
東方が描く世界は柳田國夫、水木しげるチックな日本民俗の世界に女の子がプラスされているもので、日本古来の神話や伝説を絡めた事象が多数出てくる。アニメ好きな日本人には馴染みやすい世界観となっている。紅魔郷ではさほどその要素は無いが、次回作の『妖々夢』から一気にその要素が増える。
東方の設定は良い具合に曖昧と言われているが、おまけテキストなどに書いてあるストーリーはSTG的に見ると実はかなりの分量があったりする。

また、ボス前の会話も世界観とストーリーがあることに一躍買っていると見ている。
これは個人の体験談だが、一度非シューターの仲間を連れてDBACなどをやっていたら「え?このゲームってストーリーあるの?」と言われてしまったことがある。「当たり前だろ!」と思うかもしれないが実際の非シューターの方にはこのような人もいるのも事実だ。
そこで、ストーリーのテキストがゲーム本編で現れるということは作品内に確固たるストーリーがあるということを多くのプレーヤーに認知させる力があるのだ。そう言った意味でも東方は多くの人にとって初めてのSTGにうってつけな訳である。


以上のように、東方の原作はキャラや音楽などぱっと見のビジュアルだけでなく細かい配慮の積み重ねもまた多くの人に愛される秘訣では無いかと検証してみた。

要約すると、東方は

・難易度別に独立したゲームなので棲み分けやステップアップがしやすい
・初心者に基礎能力を定着させるイージーモードのレベルデザイン
・馴染みやすい世界観の他にテキストをゲーム内に混在させることでストーリーの存在を分かりやすくしている


という工夫がされており、「漢」なタイトルが多いSTG界隈の中でも非常にカジュアルな存在になれていると考えている。

また、これは以前から述べているが、別に業界の起死回生を懸けた作品一発だけしか作れないわけじゃないので、業界が手分けをすれば今までのマニア路線とこれからのライト路線を両立して作ることができる。その為、これからのメインがライト向け路線にシフトチェンジするであろうSTG界隈に「ライト作品ばかり作ってたら硬派作品が消える!」という心配は杞憂ではないかと思っている。




最後に…ZUN氏や東方界の著名人に求めること


東方の作者である神主ことZUN氏も実はSTGの知識と技量が豊富である。
氏自身のSTGの知識は書籍版『文花帖』のインタビューでグレートシングやブラックハートなどに言及していることから垣間見れる。
また、技量もプロギアの嵐を2周目5面まで行くほどの実力を持っている。

東方アレンジで有名なビートまりお氏もまたケツイの基盤を買ったりするほどの熱心なSTGファンだ。

しかし、お二方ともSTG関係のイベントへの露出が極端に少ない!
ZUN氏は最近だとシューティングゲームサイドに出演したことがあるが、2015年のTGSでは同時刻でCAVEのIKD氏とZUN氏で別々のブースでトークをしていたという状況は少し悲しかった。

良く言えば自分たちの作品で精一杯と取れるかもしれない。また、そもそも過去に大々的なSTGのイベントがあまり無かったことも起因するだろう。
が、やはりSTG制作に携わっているなら昨年開催された「トランジション」のようなイベントに出演していただきたいところ。
氏たちのような著名人からSTGとしての東方に纏わる興味深い話題も出るかもしれない上、他の作品のコメンテータリーをすることで東方オンリーだった人たちの興味も惹くことも期待できるので、STGとしても東方としても有意義な展開になることが予想される。

また、東方の関係者が出ることでこれまでSTG界にあった「東方と他作品は別件」的な心の隔たりも少しは解消されるだろう。


ご精読、ありがとうございました。
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category: STG研究(仮)

【番外編】本当に初心者向けのSTGについて考えてみる 

「初心者向けのSTG」と題してSTGを布教しようという動きがシューター界だいぶ前からある。
しかし、現実は自分からSTG入門しようという人はそれほどおらず、良くても東方止まりな人が大半だろう(そもそも商業シューターに目覚めたら自分から勝手に開拓するだろうし)。
そこで思ったのが、シューターが言う「初心者向けSTG」とは「STGに興味がなかった人にやってもらいたい作品」のことではないかということだ。
ここまで初心者向けSTGを宣伝しているのにSTGに興味を持つ人が増えないのは難易度よりもSTG自体のファースト・インプレッションが発信できていないからだと考えている。

というわけで、今回は私なりに今までSTGにあまり興味がなかった(東方オンリー含む)人向けにファースト・インプレッションが強い、多人数プレイに向いていると思われる作品を2つほどチョイスしてみた。


一:ダライアスバーストアナザークロニクルEX(AC/PC/PS4)



STGで非シューターの人に勧めるとしたら私は真っ先にこの作品を推薦する。
最初に目に映るのは一際目立つその巨大な専用筐体。音ゲーやレースゲーなどの専用筐体が羅列するゲームセンターでも存在感を発揮している。椅子に座れば薄暗い空間が広がり、さながら宇宙空間に入り込んだ気分になれる。そしてコインを入れればボディソニックで身体の芯まで震えるコイン投入音がプレイヤーを迎える。ファースト・インプレッションはこれで十分だ。

肝心のゲーム本編だが、やはりADHルート、通称・光導ルートは欠かせない。一番簡単なこのルートでは全編通して『組曲・光導』が流れる。ダライアスの真骨頂たる音楽と演出の融合を簡単に体感することができる。

しかし、このゲームの欠点を上げるとすればバースト機体の扱い方、特に設置バーストの使い方は慣れないと少し難しいところだろう。もしどうしてもバーストに慣れなければ射程が長くボムも使える外伝ホークに乗るといいだろう。

また、料金設定だが、4人プレイできるこの作品はなんと人数に関わらず1プレイ100円ポッキリである(ただし、残機は少し減る)。友達とゲーセンに行ったら是非とも熱い協力プレイをして頂きたい。

近日発売されるクロニクルセイバーは未プレイなので発売され次第追ってレビューしようと思うが、こちらはRPGのような長期的プレイが見込めるので期待値は高い。


二:シューティング技能検定(AC/Xbox360/PC)



この作品はゲーセンで出回っているものは2種類あり、一つは『シューティングラブ。2007』に収録されているもの、もう一つはAll.Net筐体に入っている『ゲーセンラブ。withペンゴ!』に収録されているものである。後者の方がおそらく見かけやすいだろう。
名前の通り、シューティングにまつわるいくつかのミニゲームをプレイし、その総合結果からゲーマー年齢なるものを測定するものである。

この作品を推薦する理由は何と言っても上手い下手に関わらず必ず10分前後プレイさせてくれるところである。おおよそ音ゲーのワンプレイに相当する時間である。
ミニゲームは実に小気味よく進み、太字の明朝体で淡々と表示されるテロップも妙にシュールな台詞が多く、クスリと笑わせてくれる。また、ゲーム内に出てくるキャラクターなどには元ネタがあり、STGに詳しい方ならニヤリとできるだろう。

さらに対戦であるが、これが実にアツい。
このゲームの対戦の勝敗を握るのはSTGの技術よりも勝負強さなのである。例え火蜂プレイヤーであろうと東方イージープレイヤーに負けるということがあってもおかしくない。
相手の機体にタックルすると弾き飛ばせる、後ろに回りこまれて自機を撃たれると一定時間動けなくなるといったギミックがデッドヒートに拍車を掛ける。
友達とゲーセンに行ったら是非対戦で盛り上がっていただきたい一品である(かく言う筆者は一度も対戦したことがない。哀れ)。



以上、僅かであるが私なりに本当の意味で初心者に勧められるSTGタイトルを紹介してみた。
有料タイトルだけになってしまったのはSTGが初めての人に与えるファースト・インプレッションが強いと思う作品を重視したためである。
もし無料作品を押すとしたらジェネトスや超連射68kだろうか。しかし、超連射68kはアーケード作品と同列で語られるクオリティでありながら難易度までアーケードと同列なので初心者に完璧に勧めるには難しいところ(私は大がつくほど好きだが)。


ご精読、ありがとうございました。

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淫夢は本当に同性愛差別なのか 

新年早々濃いネタ記事。2015年版ガキ使の深夜コーナー見てふと思い付いたから書いてみた。

実は2ch黎明期から由緒ある『真夏の夜の淫夢』シリーズ。ネット民からすれば非常にくだらないクッソどうでもいいネタかもしれないが、一部の同性愛差別反対者から懸念の声が上がっている。
しかし、淫夢は本当に全くの同性愛差別コンテンツなのだろうか?国際系の学科に所属しているし、せっかくだから検証しようと思う。
なお、自分は性的マイノリティ差別を一切する気は無いことを断っておきたい。どうでもいいが自分がヘテロ(ノンケ)なのも単に男の顔が恋愛対象としてはむさ苦しいからだ。

※ホモとゲイの使い分け…ここではニコニコ等でネタとして扱われるコンテンツやその消費者をホモ、実際の同性愛者をゲイと呼称する。



ぶっちゃけこの動画に言いたいことがだいたい書いてあるのだが、一応動画の主張をまとめてみる。
・野獣先輩はモノホンのゲイからも賛否両論(動画内では気持ち悪がられていると表記)
・閉廷おじさんのようなヘテロ(ノンケ)男優、ピンキーのような女性も淫夢キャラとして認知されている

というものであるが、もう少し主張を付加たり掘り下げたりしようと思う。


その1:ゲイプレイだけが笑いものにされているのか

淫夢はゲイプレイそのものより濡れ場シーンを重視する故のチープな三文芝居、そしてそれが生み出す珍妙な雰囲気や独特な台詞回しがネタにされている。『ヒゲクマ調教師』のワンシーンはもはや漫才そのものである。

また、野獣先輩や関西クレーマーはモノホンのゲイビデオ愛好家からも賛否の声が上がる存在である。

少し話がずれるが、2015年版ガキ使でも老婆とのキスや「くすぐり合い」と称して中年の男性芸人がいやらしい手つきで触り合う(挙げ句に乳首責めする)シーンが笑いの種として放送された。
ゲイコンテンツなどで笑うという行為はその延長線上にあるものだと考えている。


その2:ゲイポルノの加工に肯定的な人もいる

淫夢ジャンルでは無いが、他のホモジャンルでは関係者がMAD加工などに賛同の意を示す人もいる。

まず、代表的なのはなんと言ってもビリー・ヘリントンだろう。彼は出演作のゲイポルノのMAD作品群に関して賞賛の声を上げている。
その情熱は実際にニコニコのイベントに何度かお呼ばれされるレベルである(なお所謂ホモコースト以降全くニコニコに顔を出さなくなったが、中国のオタク系イベントには顔を出しているようだ)。

他にも同じくレスリングシリーズのVAN様や「くそみそ」などの掲載雑誌「薔薇族」の編集長・ 伊藤文學も彼らの関連作のMAD群に対して肯定的な姿勢を示している。

このように、同性愛コンテンツの関係者の中にはMADに対して同性愛差別と見なさず賛同の姿勢を示す者もいる。
ただし、当の淫夢でAOK役を演じた人は弄られることそのものに嫌悪感を示していたこともここに記さねばならない。



その3:泣けるゲイビデオは相応の評価がなされている

ゲイビデオ、ゲイポルノの中にはドラマ性を重視したものがある。その代表作が『さよならが言えない』である。



この作品はゲイビデオのレーベルとして出ているが、ぶっちゃけある種のインディーズムービーである。
本作では同性愛者の出会いと別れ、そして葛藤が丁寧に描かれた作品であり、とても野獣先輩のように茶化せられる場面が殆ど無い。
実際、様々なゲイビデオをネタにしてきた淫夢厨であるが、この作品に対して純粋な賞賛のコメントが多い。



以上、淫夢などのコンテンツそのものがゲイ差別をするためのものでは無いという言い訳みたいなのをしてみた。

確かに中には淫夢などをダシに同性愛差別をする人もいるかもしれないが、差別が淫夢ジャンルのメインストリームじゃないとこれらの検証から推測できる。
もちろん、野獣先輩など明らかにその人自体を侮蔑しているコメントがあるのは明白な事実なのだが、それは同姓愛差別とは別件だということを頭に入れて頂きたい(もちろん、本人が抗議したら大問題だが)。

category: 雑記

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